趣味:ゲームって言いたい!

リアルで語れないゲーム感想を好きなように書いているブログ。

「あやかしびと」クリア後感想

クリアしてから日数経ってしまってますが、「あやかしびと」の感想です。

18禁PCゲームのPSP移植版で、原作のシナリオゲーの評を知っててゲオセールで見かけて購入。
「学園青春伝奇アドベンチャーゲームとあるのと、ハードっぽい画風から「東京魔人學園」みたいな人を選ぶ内容を想像してたけど…実際は”青春””バトル”がメインのとっつきやすいストーリー(ラノベアニメっぽい印象)でした。

選択肢が少ないほぼノベルゲームだけど、各ヒロインルート全く異なる展開で飽きないし、登場人物ほぼ全員が「人妖」能力を持っているという設定、古風な和テイストの混ざるテキストはなかなか好みに刺さった。

そして何より…
一乃谷愁厳さん(CV先割れスプーン)が可愛い!!
男性向けエロゲーなのにな…おかしいな…

(サブキャラスチル何枚か逃しコンプとはいかず)

あやかしびと ~幻妖異聞録~ PORTABLE

あやかしびと ~幻妖異聞録~ PORTABLE


◆ストーリー(公式HPより抜粋)

太平洋戦争が終結し、十年が経過した頃。
人の身でありながら、異形の姿や力を持つものが現れ始めた。
彼らは『人妖病』に罹患した『人妖』と判断され、その他多くの『人間』たちから忌み嫌われた。
彼らの存在を憂慮した日本政府は、とうとう地方の一都市『神沢市』に人妖を隔離することを決定する。

武部涼一という少年がいた。
人妖であった彼は、その秘めた危険性ゆえ『人妖都市・神沢』ではなく、孤島の病院への隔離を余儀なくされた。

そこで彼は『すず』と出会う。様々な人間が彼から離れていこうとも、彼女だけはずっと涼一と共に在った。

だが、ある事件を起こした涼一はすずと共に病院を脱走することになる。

二人は如月双七、如月すずと名前を変え『人妖都市・神沢』に潜り込んだ。
外周を巨大な防壁で囲まれた、人妖の、人妖による、人妖のための都市。

憧れていた平穏な日常や学生生活に浸る双七――他人にはどんなにちっぽけに見えても、彼にとってはかけがえのない大切なものだった。

だが、すずの『ある秘密』を目的とし、政府機関や邪な存在たちが彼女を付け狙う。


◆感想(ネタバレなし)

※画像は基本的に公式HPより引用してます(URLは、18禁な画像を含むので一応載せてません)

一乃谷愁厳VS主人公

  • 伝奇≒異能バトルもの、良シナリオ

ジャンル名に「伝奇」とあるが、オカルティックな雰囲気はあまりない。頻出する小難しい漢単語がそれらしさを演出しているものの、内容的には、”人妖”能力の設定に伝奇要素を基にした和風異能バトルものだった(小ネタとして、鴉天狗が「遮那王と共に戦ったことがある」と発言する等)

そんな中で見どころだと思ったのは、人間からの被差別、隔離…人妖ゆえの心の傷を持つ者が集まったコミュニティである”神沢市”の舞台設定。
"普通の日常"にとりわけ憧れる主人公とすずの奮闘、何気ないことを知らない躓き。それを見守る周囲のキャラたちの根底には”同じく傷ついた者たちの寛容さ”があったように思う。
傷を舐め合う…といえば生ぬるいことではあるけど、ADVのシナリオとしてみれば、出会ったばかりの人たちが急速に仲を深めることへの説得力の一助になっているし、物語を俯瞰するプレイヤーとして、例え限定的でも優しい世界は心地よかった。
そして何よりこの心地よさが、終盤のバトル展開により破壊されそうな”日常”への愛着を、主人公が抱く想いに近いところまで押し上げてくれる。
細かい点は抜きにしても、そういう機能的な面が成功している時点で良質なシナリオゲームという評判に、ある程度納得できた。


孤島の病院に監禁されていた主人公が夢みた”普通の”学生生活、各ヒロインとの恋愛…そして、そんな平穏を揺るがす敵との戦いが同程度描かれている…と思ったが、これはコンシューマ向けにエロ削除した結果かも。
そういうシーンの内容は不明なためさておき、恋愛模様は各ヒロインともわりとベタ(初恋のお姉さんと再会、ストーカー対策で恋人のふりから発展など)で、ある意味、一乃谷刀子さん以外、特別な魅力を見出すのは難しかった。

ヒロインみんな可愛くない訳じゃないんだけど…用意された設定、物語から個別性の高い台詞や描写が出てこないとなかなか愛着って湧かないかなと思う。(設定や物語が目新しかったり、キャラデザなど強烈にツボな部分があったりすればそんな前提簡単に吹っ飛んだりもするんだけどね…)

そういう意味で、すず以外だが、戦えるヒロインなのは良かった。主人公のピンチに颯爽と駆けつける戦闘力高いヒロイン、大立ち回りする姿、やられてボロボロな姿…見える側面が増えるのと、バトルで活躍するのは単純にカッコイイ。

それに生徒会の主人公の恋愛に絡まない面々。サブキャラと呼ぶに忍びないほど日常パートをにぎやかしてくれた彼らが、まさかの活躍を見せた真ルート終盤の総力戦は胸熱必至。

というかどのルートも、
序盤:病院からの大脱走
中盤:学園ラブコメ
終盤:バトル
という構成がはっきりしてる時点で、全体的な盛り上がりが学園ラブコメ<バトルとなるのは不可避と感じたけど、原作では恋愛関係の最高到達点…がうまく別ベクトルの山場を作って分散してたのかなー。

まぁでも、全年齢版のデメリットがシナリオ上あるか?というとそうでもないと思います。違和感なく読めました。

  • ギャルゲーながらカッコいい男性陣

前述した戦闘力の高いヒロインたち以上に、見せ場をかっさらってく男性キャラたちがかっこよかった。恋愛パートで脇役なぶん、バトルは男性陣!という感じ。

別名義のまま載せますが…
超生真面目な生徒会長、一乃谷愁厳(CV先割れスプーン
やる気ナシ系に見せて実は生徒思いで超強い、加藤虎太郎教諭(CV紫花薫)
現在主人公を追う立場だがかつての武術と人生の師、九鬼耀鋼(CV御成門佐清

とか!もうね!
終盤で一騎打ち展開になったりすると、ヒロインフェードアウトで上記イケボたちが声を張り上げ合う、なんてこともしばしば。
一瞬、ギャルゲーってこと忘れるよね…



…このあと、各ルートのネタバレあり感想を書く予定でいたんですが、気力が尽きたので断念

とりあえず、攻略順に
薫→トーニャ→刀子→逢難→すず
それぞれちょこっと書いとくと…

  • 飯塚薫ルート


すず豹変コワイ。キャラ把握中の初回周だったから、余計に動揺した。
裏切った薫の痛み、当時の年の差が生んだ悲劇はなかなかのドラマ。でも高笑いした理由は分からない。たぶん移植の制限でごまかしてたけど、主人公が目の当たりにした薫が囲まれてる場面はアレで…壊れちゃったのかな、と思うともう何も言えないけれど。

バトルは虎太郎先生が大体やっつけてくれた。主人公…?

  • トーニャルート


ウラジミールーーーー!!!涙
このルートだけ何もかもが救われない。辛い。生まれる国は選べなくて、拾われた恩人が人体実験の首謀者とかどうしようもなく悲惨。主人公の生い立ちより余程過酷じゃないか。
スパイで篭絡からの本気恋、はベタな展開だけど、篭絡するほどトーニャは身も心も育ってないような。っていうのがドタバタで面白いとこ。

あとこのルートのラスボスは本当にクズ。ウラジミールの時、思わず頭に「あっクズだ」ってそう浮かんでしまうほど…ゲームでも何でも、鑑賞する立場でそんな風に生身の自分の感情が反応することってそうないので、自分でもビックリした。でもほんと、それぐらい酷い。

それから愛野狩人!まさかお風呂借りに来たのが伏線だったとは。

  • 一乃谷刀子ルート


愁厳かいちょーーーー!!!涙涙
兄妹の人妖能力が牛鬼(二心同体)と分かって以来、一番行方が気になったシナリオ。でも転生オチとかちょっと納得できないっす。プレイヤー目線で兄妹共に好きになってしまって、物語としての出来よりもご都合展開を望んでしまったから。最終的にはすずか八咫烏がなんやかんやして、二人とも生き残れるんじゃないかと思ってたんだよ…

要約だけど、「子供の頃から自分が消えればいいと思ってたけど、生徒会が楽しくて、主人公と出会って…自分にも『生きててほしい』と言ってほしいと思ってしまった」という刀子さんの告白は、胸に切々とくるものがあった。ストーカー女子の自殺を主人公が食い止め、それを見ていた刀子さんが堪えきれず…という展開も秀逸。

ところで…原作のそういうシーンの時会長はちゃんと"寝てる"のだろうか。それだけ気になった。笑

  • 逢難ルート

愛着から愛情…??ごめんちょっとムリ。
他ルートでのラスボスだとか、正体が悪の権化の化け物だとかはまぁファンタジーだから許容できるとしても…刀子さん派なので、刀子さんと付き合ってるの引き離されてそこから分岐って時点でダメです。声(CV朴璐美)はカワイイけど。
コンシューマ版追加エピソード、おまけとしては闇堕ち主人公は悪くないです。

  • 如月すずルート(他ルートクリア後に開放)

すずの正体は九尾の狐という妖で、人間に母を殺されたことから人間を(人妖も)激しく憎み、長い付き合いの主人公しか信じなかったが…神沢市で暮らすようになり、生徒会との交流で徐々に氷解していく、というのが共通ルート部分。

すず自体にそんなに思い入れ抱けず、「あやかしびと」の結末という受け止め方で怒涛の伏線回収を楽しんだ。
(結ばれて当然の成り行き、みたいな正ヒロインにはどうも惹かれない。せっかく物語に擬似介入できる"ゲーム"なのにと思ってつまらないのか、予定調和に興味が湧かないのか)

生徒会総力戦がハイライト。闇夜駆ける刀子さん素敵。まさかラスト怪獣大戦争とは…父親の件は、考えてみればそうなんだけど、終盤までそう思わせない八咫烏のガキっぷりがすごい。


◆まとめ

過去プレイしたエロゲーを範囲にしても名作!とまでは言えないけど、良作ではあったかな。

主人公とそれを取り巻く人々がとても好ましく、ちょっと人の温かさに触れるとすぐ泣く感動屋な主人公に笑ったり、微笑ましく思ったり。
バトルを表現しづらいノベルゲームではあるけど、カットイン(多少アニメーション)演出、字幕なしボイス挿入などで盛り上がる工夫がされていたのも良かった。

伝奇要素は思ったより薄いものの、一乃谷兄妹というなかなか類を見ない設定を見せてもらえたので、私はそれで結構満足できました。



〜余談〜

  • 『もなこはAmazonリンク「詳細」をおぼえた!』

前回記事からだけど、Amazonリンクの貼り方を変えてみた。
これまで深く考えずに「画像のみ」を選択してたけど、読む人のことを思えばうっかりリンクになっててウザいのでは…?と気づいたのが理由。
このブログはAmazonアソシエイトプログラムに参加してないので、クリック誤爆してもらっても別に得しないのです…

ってかこれまで逐一調べて書いてたけど、よく見たら「詳細」の方だとメーカー、発売日情報まで載ってるしさぁ!(遅)