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「古色迷宮輪舞曲」トロコン後感想

始めたばかりのTwitterPSNセール情報(1/31まで1000円)とオススメの言葉を見て、思わず即買い。まだ慣れてないゆえに今めちゃくちゃ影響受けやすい状態です…(;^ω^)

が、この「古色迷宮輪舞曲」は、まさにそんなノリでの購入が功を奏するソフトでした!検討のために情報調べてネタバレ食らってしまった場合、魅力半減するタイプのADV。

元エロゲゆえにCSメーカーのような完成度は期待しちゃいけないけれど、原作CSでは描けないシナリオのゲームだと言えるのがこの作品最大の魅力だったと思います。
エロ方面でCS版削除される部分は無くて全然問題ナシ。でもゴア表現ありなので注意。(私は苦手だけど、絵があんまり…なのでかえって平気だったw)

未プレイ且つすでにこの作品に興味ある人はココでそっ閉じしてほしい。
一応、作品紹介まではネタバレを控えつつも情報小出しにして、興味あんまりない人が興味湧くように書いたつもりです。

作品紹介

古色迷宮輪舞曲~La Roue de fortune~ (通常版) - PSVita

古色迷宮輪舞曲~La Roue de fortune~ (通常版) - PSVita

閑静な住宅街の一角に佇む喫茶店『紅茶館・童話の森』。

主人公・名波行人は「アルバイト募集のチラシ」に
不思議な既視感を覚えながら、喫茶店で働き始めた。
新しい日常のサイクルが始まると思った――
その日、店に大きな木箱が届く。
木箱に入っていたのは、大量のウサギのぬいぐるみ……
そして、銀髪の髪に紅い瞳をしたサキと名乗る不思議な少女だった。

少女は行人に言う。
『狂った”運命の輪”を戻せなければ一週間後、
行人は”死”を避ける事ができない。』
『助かる方法は、狂った”運命の輪”を元に戻すこと』

残された日は、たった一週間。
「あえて言わせてもらうならば――”悲劇”へようこそ、だ」
古色迷宮輪舞曲 La Roue de fortune(ストーリー紹介より、一部省略)

原作はエロゲ。
開発元のYatagarasuは、この作品の移植決定後に破産。イエティが引き継ぎ無事発売した経緯があるらしい。

システム自体が物語のキモとなるのでここではぼかしますが、比較的ゲーム性重視のADVです。むしろ恋愛要素乏しい…?CS版での削除箇所以外でもそんな感じがする。

絵柄がややイケてないのと、VITA版でUI改良されたとはいえ初見で理解しづらいゲームシステムで、そのあたりを”原作エロゲだから”ってある程度理解して許容できる人向け。
物語の内容も、それまでに他の「運命改変系、ループもの」の小説映画を…できたらゲームを、それなりに経験してきている人向けの作品ではあると思います。

しかし、そういったニッチなプレイヤーになりえるならば、この作品のシステムと物語の挑戦的な姿勢はとても楽しめるものになると思う。

シナリオの読み進め方

ADVなので基本は読了=トロコンなのですが、その前にまず読み進める難度が高い(ように見える)のがこのゲーム。
以下のスクショのように、一般的なADVにおける「選択肢」を排し、正しいキーワードの投げかけによって話が進んでいくシステムになっています。
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これは最序盤の画像なのでキーワードが少なめ。後々には100を超える数になります。
もちろん直前の展開、文中にヒントがあり、そこから考えて選ぶようにはなっているのですが、たまに類推できないような時もある。でもゲーム内「Hint」機能を使用すれば、攻略情報をネットで調べなくても基本的に詰まらない程度。たまにムリ!ってのもありますが…。(ヒント利用回数がセーブデータに記録&表示されるので、気になる人は悔しいかも)
難易度が高いと感じる理由は、もう一つ特徴的な「運命量」システムとの兼ね合いによる部分が大きいと思う。

運命量とは、上のスクショ上部に行事されているメーターのこと。主人公(左上)、各ヒロインにこれがあって、物語の展開、そしてキーワード選択の成否で増減します。
これが尽きると、強制的にBADEDへ。リスタートポイントに戻されます。枯渇した運命量はその度に一定量まで回復。

自力攻略を試みて何度かキーワード選択の失敗があった場合、運命量の残量が変わることで攻略情報と同じように進められなくなる…というのは、全体像が見えないプレイ開始当初はとても難解なシステムに感じました。オートセーブだし。でも進めていくうち、リスタートポイントから何度でもやり直せば良いと気づきます。
同じ個所を連続してやり直すのにペナルティはあるけど、主人公の運命量が尽きる=冒頭からリスタートするだけだし問題ない。何度もやり直すのはめんどいけどね。

で、本当に難解と感じるのは、別のポイント。
ネタバレ控えて説明しづらいですが……辿る道が合っているのか??と不安になる感じ。
正直、ゲームの方がきちんと導線引いて誘導してくれてないというか、その”迷い”こそを体感して欲しいと考えている部分かなぁと思います。とはいえ分かりづらい…。私はここで*1たまらず攻略を見て、あぁ合ってるんだって安心して進めました。

クリア後のエンディング回収はまだしも、VITA版追加ルート進入条件は、自力ムリ。早々に攻略見るべし。
誠也の部屋【古色迷宮輪舞曲 La Roue de fortune Vita版 攻略】

トロコンに関して

初回エンディングまでで17h。トロコンまでで24hでした。
なるべく攻略見ずゲーム内Hintは利用、オートモードに焦れたらボタン押しでやや早読みしてこのくらい。

トロコンは↑の攻略チャート通りに進めていけば漏れなく進めることができるけど、抜けてるとこを後からやり直すってことも可能。途中、過去のフローが回収不能になる!?と不安になると思うんだけど、クリア後にも行けるので安心です。(むしろフロー100%狙いは道中よりクリア後の方が…)

強制BADEDや未踏破フローの回収は、クリア後に自力で穴埋めするのも楽しかった。が、VITA版の追加要素には存在すら気づけず、回収終えたと思ってもなお微妙に埋まらない数値にしばらく彷徨った…。

最後に「運命表の完成度の100%にした」が残り、それが「全てを無かったことにする(※特大ネタバレ注意)の箇所で…。
他の箇所を確認に確認を重ねた上で実行して、無事取得。実行前は99.7%だったか、97%だったか…。(うろ覚え)でも、VITA版の改良で「キーワード投げかけ前に事象遷移できるので、ビビる必要なかった」です。

バグ?情報

2度エラーが発生。

  • 『相羽和奏は知るべきか?』で、CG表示から元に戻らなくなる

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和奏と一葉の会話イベントが終了、次のシーンに進んでもなおそのCGが表示されっぱなし。セーブリロードで直らず。その状態まま進めてバッドエンドを迎え、事象リスタートしたら直りました。
恐らくの原因:ボタン押しで読み進めるのが早すぎて処理落ち?

  • おまけ「画像閲覧」を開こうとしたらアプリケーションエラー

初めてエンディングを迎えた後、他の事象でオートセーブ→メニューからタイトル画面へ遷移→すぐに画像閲覧を選択した瞬間、アプリケーションエラー
恐らくの原因:オートセーブとタイトル画面移行時の中断セーブが短期間で連続したことで処理落ち?

感想(ネタバレ全開)

未プレイ者向けの文章はここまでにして。ここからはネタバレ自重せずに内容の感想を書きます!!
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まずはじめに…物語の全体像の把握って、こんな感じで合ってるかな。

最初の7日間→サキの結末→三月ウサギと帽子屋→狭間の世界の悲劇「全てを無かったことにする」→最初の7日間②→サキの結末②→三月ウサギと帽子屋②→「名波行人、貴様がこの事象を経験するのは何度目だ?」に回答→狂いの始点(咲)サキ誕生→主観の分離→運命の再現、工作活動→再び狂った輪、咲の運命量を戻す(END)

こうやって書いておかないと感想書きながらも訳わかんなくなりそうw

先に、全体を通しての感想から書きます。

ループもので、”狂った状態”から始まって正すという順で、主人公が闇堕ちルートを辿っていく邪道の面白さがある。
そもそも運命改変シナリオにおいて主人公が翻弄されるばかりでなく、操作に関与していくこと自体が楽しいことです。まぁ、本作の運命量操作はほぼゴア表現と直結してるため”悲劇”なんですが…。記事の最初にも書いたように、CSメーカーの描く話は”正道”になりがちだし。というか主人公がシリアルキラー化するADVってどれだけあるのだろう…。そうやってとことんまで悲劇を積み重ねて、ひっくり返していく!のがまず楽しい。(結局ひっくり返せないんだけど)

もうひとつには、『主観』の存在と、明確な『分離』がシナリオに組み込まれていること。そのためにキーワードシステムというギミックがあり、ゲーム開始時からプレイヤーを騙しながら、『主観』存在判明時には得心がいくのがとても良いです。

残念なとこは盛り上げ下手なトコ。シナリオは凄いことやろうとしてるんだけど、イマイチ「うおおお!」ってまでならなかったのはテキストの力不足な感じがした。


以下、プレイしながら感じたことを箇条書きに。

  • OP流れるより先に、早速BADED

既プレイの人は分かったと思いますが、上に載せたスクショ。”紅茶を淹れるシーン”で早速BADを迎えました。笑 「ニルギリ」がだめで「紅茶」が正解なのは、思い返しても納得いきません!(´・ω・`)
直前シーンで教授されるのだからチュートリアル展開を察しつつ、こういう風に「話を覚えておかなきゃいけない」系で、もっと複雑になっていくならヤバそうって思いました。実際は、そこに難解さはあまり無かったので良かった。

  • ループものの1週目は退屈。でも…

日常の有り難みをプレイヤーに刷り込む、その後の展開のための素地だから仕方ないなーと思いながらもちょっと退屈でした。シュタゲの偉大さって日常が@ちゃんノリで乗り切れるとこにもあったんだな。
そしてエロゲだというのに各ヒロインの魅力描写も乏しい気が…後から思うと、エロゲってことを捨ててる勢いでゲーム性全振りの作品だった。つまり1周目時点では”恋愛ADV”のつもりでプレイしてる気持ちがあったから微妙かなー?と感じたけど、力の入ったシナリオギミックの方が見えてなかった段階だから仕方がないってこと。

  • 一つ目の結末を迎えて

狂った運命の輪、死の予告を与えられた一週間。不可解な出来事や心に引っ掛かる謎が散りばめられつつ、何も分からないまま迎える一つ目の結末。

そして……主人公が執行者側に回るのかー!と、まんまと驚きました。
システムそのものではないが、限りなく運命を動かす側の視点に立つのか…と。そして更に、同様の観測者が他にもいるという示唆。プレイしていて、運命の輪の事象に階層を感じる…でもどういうことだ??って考えるのが楽しかったです。

ヒロイン攻略は、運命量を奪うために騙すというもので。これ程冷めた心で攻略していく恋愛もの、とりわけゲームじゃ見たことないレベル(゜_゜)
エロゲーって、基本的には主人公と自分を同一視して楽しむ読み物のはず。事前情報無しにこれを見た場合、プレイヤー心理と主人公の行動の乖離はどれほどの衝撃だったんだろうなぁと…思っていたら、主人公より別階層の存在を匂わされつつ、狂った運命の輪が再び繰り返されて……そして、まさに「主観」の分離がシナリオ上に展開されてくる。このあたりが上手い。


その後のお話は、解説ターンという感じで…。疑問点を回収していく楽しさがありました。

本編を終えた時点では、サキが初めに「悲劇へようこそだ」と言ったのが違和感として残ったなぁ。サキの性格上あんなこと言わなそうって。
VITA版追加要素で説明付けてて、やっぱ気になるとこよなーって思いました。

追加要素の中でも一番ウエイトが大きいのは美月美星の結末かと思うけど、美星のヤバさに拍車が…。美星の過去は同情しても、その後の美月への仕打ちで帳消しを越えてて、読んでて流石にしんどく感じた。素直にハッピーエンドとは受け取れなかったなぁ。


そんな感じで、悲劇の中身とかキャラクター造形に目をやると粗も見えてしまう……でもギミック、プレイヤー主観を要素として取り込んだシナリオの大枠は大変なことをやってる作品。(ループものADVの過去名作の踏襲ではあるかも)
キーワードと運命量システムによって物語介入・ループ体験を作り出しているのが面白かったです。

*1:最初の7日間の2周目突入…はなるほどと思って進めたが、三月ウサギと帽子屋のくだりまで同じでだんだん合ってるか不安になってきた